オフラインmbtilesの利用(QGISとの連携)

地図ロイドのv17.9からは,mbtilesという地図データのファイルを取り込んで,オフラインで表示できるようになりました.
用意した地図データのファイルを取り込むという点では,カスタム地図の機能に似ていますが, mbtilesはズームレベルごとのデータを持つことができるため,利用の幅が広くなると思います.
※制限
ベクトルタイルには対応していません.使えるのは,PNGまたはJPGのタイル(ラスタータイル)を含むmbtilesだけです.

QGISでmbtilesファイルを作成する

QGISで,データを作成したい範囲を表示した状態にします.今回は六甲付近です.



今回は,地理院標準地図を使うため,「XYZ Tiles」で地理院地図のデータを登録し, それをレイヤに追加して表示しています.
地理院地図のデータは,国土地理院の 地理院タイル一覧 にあります.
  • URL:https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png
  • ズームレベルの範囲: 5~18



mbtilesの作成ですが,QMetaTilesプラグインというのを使いました.(もっと良い方法があるかも知れません)

メニュー-プラグイン からインストールしたあとで実行.


出力先のファイル名と,出力するズームレベル範囲を指定します.
ファイル名は,拡張子を .mbtiles として,ズームレベル範囲は通常15~16を使うと思いますので,そのあたりを指定します.

なお,「パラメータ」の箇所はデフォルトのままで,こんな感じです.


OKボタンを押すと,処理が始まります.


処理が終わると,ファイルができています.約160MBでした.


今回は,この「rokkou.mbtiles」を,Googleドライブにアップしました.
しかしそうではなく,直接USB接続でスマホ本体にコピーしたり,スマホに差しているSDカードにコピーしても構いません.

地図ロイドでmbtilesファイルを取り込む

ここからは,地図ロイドでの操作になります.
MENU-「地図を選択」 で「Webマップタイル」の3点ボタンを押すと,


Webマップタイルの設定画面が出ます.ここで「オフラインmbtiles」ボタンを押すと, mbtilesの設定画面が出ます.
「ファイルを選ぶ」ボタンを押して,取り込むmbtilesファイルを選択します.

今回はGoogleドライブからですので,左のメニューから「ドライブ」を選んで行います.




ファイルを選択すると,確認画面が出て,取り込みが行われます.
「1件」と出ていますが,ファイルを2個以上選択して一度に取り込むことも可能です.

取り込みが成功すると,そのマップデータの名前と(ファイル名)が出ます.
名前はmbtilesにメタデータとして含まれていればそれが出て,無い場合はファイル名が使われます.この名前は,変更ボタンでいつでも変更できます.


閉じて,Webマップタイルの設定画面に戻ると,使えるマップタイルの種類に,今回のmbtilesが追加されています.
選ぶと,表示されます.

※ヒント
今回,QMetaTilesでは,ズームレベル12~16を指定してmbtilesを出力したのですが, 地図ロイドである程度縮小,拡大できるため,実際にはそれより広いズームレベル範囲が使えます.
上の画像では,レベル11で表示できています.

mbtilesファイルの管理

変更ボタンを押すと,表示名を変更できます.
表示名は,地図画面の右上に表示されるのと,この一覧での並び順に使われます.


上の画面では地図に表示中なのでグレーアウトされていたのですが,表示していないときは「削除」ボタンを押すことができ, mbtilesファイルを削除できます.


その他補足

バックアップ機能

地図ロイドのバックアップ機能(MENU-バックアップ機能)では,mbtilesデータはバックアップされません.
これはカスタム地図と同じですが,バックアップファイルが巨大になり兼ねないため,そういう仕様にしています.
もし機種変更した場合は,新しい機種でmbtilesファイルの取り込みをやり直してください.