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地図ロイドのキャッシュ機能

地図データを事前に読み込んでおくことで,地図ロイドは圏外,オフラインといった通信がない状態でも地形図とYahoo地図を表示することができます.このためのキャッシュ機能についての説明

地図ロイドのキャッシュ機能

地図ロイドは3G,Wifiの通信ができる場所では普通に使えますが, 地形図とYahoo地図については,事前に通信ができる場所で地図データをインターネットから本体またはSDカードに読み込んでおくことで,山域などの電波圏外でも使えます.(読み込んだデータをキャッシュといいます)

大まかな使い方としては,こうなります.

  1. 圏外で見たい地図の範囲を,地図ロイドで表示する.これでキャッシュに読み込まれます.なお,縮尺が違うと別の地図データになりますので,見たい縮尺で表示しなければなりません.色々な縮尺で見たい場合は, それぞれの縮尺を全て 表示させてください
  2. または,バージョン8.4で対応した一括読み込み機能を使えば,取得したい範囲と縮尺(ズームレベル)を指定してダウンロードすることができますので,手間は楽だと思います
地形図のSDカード保存の制限
簡単にデータをコピーできてしまう性質のSDカードにおいて,キャッシュとしての利用範囲にとどめるために,次の制限をかけています.
  • キャッシュデータをPCを使うなどして別の端末にコピーすると,無効になります. 地図を閲覧した端末でしか使えない ということです.例えば,機種変更したあとに新しい端末で使うということもできません
  • 地図ロイドを再インストールすると,それまでのキャッシュデータは全て無効になります
  • キャッシュデータは暗号化されており,地図ロイド以外のアプリからは参照できません
細かいことを書きましたが,その端末1台だけで見る分には普通に使えますのでご安心ください. おおまかには,別の端末で使おうとした場合に制限されるという話です.なお,Yahoo地図のキャッシュについては,このような制限はありません.

SDカード拡張設定

これは最近の,内部ストレージをSDカード代わりに使う機種の話です.
MENU-設定-「保存先設定」に「SDカード拡張設定」ボタンがありますので,これを押してください.

デフォルトでは内部ストレージになっています.

「SDカードを使う」を押すと,SDカードを使うようになります. 地図ロイドを再起動すれば,反映されます.


ただし,SDカードを使うを押しても,フォルダが使えないというエラーが出る場合があります.
そのときは,その機種で外部SDカードがマウントされているフォルダを手動で設定する必要があります. 「SDカードのフォルダ」から設定してください.

このフォルダは機種によって違いますが,通常はデフォルトで正しい内容が表示されますので, そのままOKボタンを押せば行けるはずです.
駄目な場合は,AndExplorerなどのファイルマネージャアプリを使うなどして,フォルダ名を確認してください.
※auの機種ですと,このページが参考になりそうです.→「外部メモリ | Android(TM) 技術情報 | au

「SDカードを使う」を有効にできたら,今までに保存した地図ロードのキャッシュなどのデータをSDカードにコピーしたいところです. 手動でコピーしても構いませんが,コピーツールを用意しています.

下のデータコピーツールの「内部ストレージからSDへ」をタップすれば,コピー処理を行います.


ここで行っているのは,単なる上書きコピーです.コピー先に同じ名前のファイルがあれば上書きしますし, コピー先にあってコピー元に無いファイルは,削除されずにそのままコピー先に残ります.

コピーが終わって,地図ロイドを再起動して正常に動作すれば,コピー元のフォルダは削除しても良いのですが, しばらくは戻せるように残しておいて,動作確認した方が良いと思います. 動作速度が遅くなったのでやはり内部ストレージで動かしたくなる,という可能性もあると思います.

★Androidを4.4にバージョンアップした場合の注意
このように外部SDカードを使って地図ロイドを使っている状態で,Androidのバージョンを4.4に上げた場合は, Android4.4でSDカードの使用に制限がかかることの影響を受けます.
Android4.4では,使用できる外部SDカードのフォルダが変わってしまいます.

詳しくは,4.4向けSDコピーツールをご覧ください.

Android 2.xなどの古い機種向けの設定画面

保存先設定-地図キャッシュ でこの画面が出ますが,これはデフォルト(SDカード)のままにしておいてください.
Android 2.xなどの古い機種では,SDカードに保存するかどうかをここで設定しますが, 最近の機種では「SDカード」のままで内蔵ストレージに保存されます.そのようにして使ってください.

ここを内蔵にしてしまうと,システムに自動的に削除される可能性があるため, 使い物にならないと思います.
最近の機種では,ここは常に「SDカード」で,「SDカード拡張設定」で実際の設定をするイメージになります.

手動による再取得

現在表示している範囲の地図データを再取得したい場合は,再取得ボタンを押してください.


この「前回読込日」の左にあるボタンを押すと,再読み込みします.

なお,このボタンですが,画面の配置の関係で,常時出ているわけではなく, 画面をスクロールしたあとしばらくの間しか出ません.
どうしてもボタンが消えるのが操作しにくい場合は,次の自動再取得で短い期間を設定してその場所を表示するという 方法を使ってください.

自動的に再取得

地図データが古い場合に自動的に再取得する場合は,自動再取得機能を使ってください.
メニュー-地図管理の「設定」で,自動更新のボタンを押して設定してください.


一括読込機能 (バージョン8.4)

地図ロイドバージョン8.4では,指定した範囲のキャッシュ一括読込機能を搭載しました.これを使うと事前に出かける範囲をキャッシュするのが楽になると思います.

メニュー-「地図管理」から「一括読込」のタブを出してください. すると,一括読み込みエリアの一覧が出ます.


ここで「新しく取得する」を押してください.すると,読み込みの設定画面が出ます.

画面は長いのですが,内容は単純です.

エリアの指定方法
エリアを指定するときに地図上で範囲を囲んでいただきますが,その操作のやり方を指定します.
  • 目的の場所があって,そこから周りに範囲を広げるような指定がしたい場合: 中心→範囲
  • 予定している行動範囲を丸ごと指定したい場合: 左上→右下
  • 予定している行動範囲を長方形で囲むと海が多く入ってしまうなど,自由な形で丸ごと指定したい場合: 自由多角形
使うズームレベル
初期状態で,いわゆる地形図を表示するための指定になっています. 必要に応じて変更してください.
どのズームレベルが実際にどの状態の地図に対応しているのかは,地図画面の下に表示されているズームレベルの数字で確認してください. そして,必要なものを選んでください.

OKを押すと,読み込む範囲の指定が始まります.

1.範囲の指定

(左上→右下の場合)

中央のピンを読み込みたい範囲の左上の位置に合わせて,タップすれば確定します.位置を決める前にズームレベルを変えたり地図モードを変えたりできますので,やりやすい方法で位置を決めてください.


左上の位置を決めたら,次は右下の位置を決めてください.同じように中央のピンの位置を合わせてタップです.なお,この範囲の大きさには制限があります.あまり大きく取ろうとすると,ピンが消えてタップできなくなります.



タップすると,読み込み前の確認画面が表示されます.
バックキーを押すと,1つ前の状態に戻れます.

▼ 他のエリア枠を参考に表示 (バージョン16.3)
バージョン16.3からは,範囲を指定するときに自動的に他のエリアの枠が表示されるようになりました.
取得範囲が抜けていないか,重なっていないかを,確認しやすいと思います.
もし邪魔な場合は,設定でオフにできます.

2.読み込み前の確認

ここでは設定するエリア名の指定と,読み込む内容の確認ができます.

ここでは主に,保存に必要な容量を確認してください.

保存先の設定が内蔵になっていれば内蔵,SDカードになっていればSDカードに保存するのですが,それぞれの空き容量とおよその使用する容量を表示します.

もし容量的に問題がある場合は「キャンセル」を押すと,範囲の選択に戻ります.

なお,「既存のデータを上書きする」のチェックがオフの場合は,既に保存されている地図データがある箇所は何もダウンロードせずにスキップします.
通常はこの方が時間がかからなくて良いと思いますが,もし最新をダウンロードして地図データを置き換えたい場合は,オンにしてください.

3.キャッシュデータの読み込み

ここで「取得開始」を押すと,地図データの取得を開始します.できればWiFiの高速な通信環境で実行することをお勧めします.通知バー(ステータスバー)に状況が表示されます.


バージョン10.0からは,バックグラウンドで実行するため,地図ロイドを終了して他のアプリを使っていても構いません.

また,画面を消灯してスリープ状態になっても,ダウンロードは実行されます. もし実行されない場合は,スタミナモードなどの節電設定で地図ロイドを停止するようになっていないかを確認してください.

サーバの負荷を軽減するため,時間間隔をあけてダウンロードしていますので,時間がかかります.

読み込みが完了すると,通知にその旨表示されます.


読み込みを途中で中止したいときは,通知を引っ張り出してタップしてください.すると,中止するかどうかの画面が出ます.

ここで「中止する」を押せば,読み込みを中止します.

4.一括読込エリアで使える機能

最初の「一括読込」タブ


ここでエリアをタップするとメニューが出ます.


項目 説明
再取得する エリアのデータを再取得します
名前の変更 エリアの名前を変更します
削除 エリアを削除します.そのエリアのキャッシュデータは残すかどうかは選べます

「削除」の画面


右端の「枠を表示」ボタンをオンにすると,地図上にその範囲の枠を表示できます.

取り込みが完了している場合はこのように青で,そうでない場合は赤という色分けで,範囲が表示されますので, 新しいエリアを登録するときの参考にしてください.

右上の三本線のボタン

を押すと,以下の機能が使えます.

全てのエリアの枠を地図上に表示したい場合は,「枠表示全てオン」を使ってください.

件数更新ボタン

を押すと,地図キャッシュの読み込み状況をチェックして,現在の件数を表示します.
地図キャッシュを検索して,「未確認」から「取得完了」または「取得中断」に変わります.

エリアのデータを他の端末にコピーした場合は件数が一旦「未確認」になるのですが,そのときにご利用ください.

一括ボタンを押すと,

複数のエリアをまとめて処理できます.

チェックを入れた全てのエリアについて,削除,ダウンロードを実行できます.
また「完了以外」を押すと,「取得完了」以外のデータに一括でチェックが入ります.

・削除とダウンロードの画面


6.高度な使い方(ズームレベル固定機能の活用)

通常,地図データは縮尺ごとに違った画像なので,ズームレベルごとに違うデータになっています. そのためこの一括読み込みでは,必要なズームレベルを指定しなければならないという操作になっていました.
しかし地形図に限っては,ズームレベル16と17は,15を単純に拡大した内容になっているようです.
ですので,
  • 一括読み込みでは,地形図のズームレベル15だけを取得する
  • 地図を表示するときは,ズームレベル固定機能を使って15に固定する
という方法を使って,最小限の容量とダウンロード時間で済ませることができます. (ただし欠点として,画質は粗くなります).

画面の下の,ズームレベルの数字を表示している箇所をタップすると,固定に切り替わります.


・15に固定した様子.


・そのまま16相当まで拡大した様子


もう一度ズームレベルの数字の箇所をタップすると,固定が解除されます.

ルートに沿ってキャッシュする(裏技)

一括読み込みでは,四角または多角形で指定した範囲を読み込みますが, 予定ルート沿いに取得したいという場合があると思います.
正式な機能ではなく裏技ですが,ルート再生機能を使う方法があります.

必要な地図モード,ズームレベルで表示して,そのルートを遅い速度で再生するという方法です. →トラックログを再生する
トラックログ名が出ている部分をタップするとメニューが出て,「再生する」で再生を開始します.

地図を表示しながら再生するので,結果的にルート沿いに取得できるということになります.

必要なズームレベルが複数ある場合は, 再生が終わったらズームレベルを切り替えてまた再生,と繰り返すのが手間ですが, 1つの方法として紹介します.